ここで、お店がこのシステムを導入し実際に運用する時のことを考えてみましょう。
サーバーもプログラムも用意され、使える状態になりました。この状態ではデータは何もありません。ですので各種必要なデータを登録していく必要があります。レジが打てる状態ですね。何をおいてまず必要なデータは書籍の在庫データです。さらにその在庫データを登録する人の情報が在庫データの先に必要になります。でないと在庫データを登録できませんね。そして、書籍カテゴリーと消費税を登録します。これで、下準備が整いした。いよいよ運用開始です。
カウンターでお客様が購入される書籍情報をレジで登録します。すなわち売上情報ですね。この時、在庫データから売れた本の数分差し引きます。これを閉店まで繰り返します。さて今日の売上はどのくらいあったでしょうか。売上確認画面で確認します。在庫データも確認し、在庫がなくなった書籍を取次に追加注文するためのデータを作成します。
注文した書籍がお店に届きました。これら書籍情報を在庫データに登録して店頭に本を並べます。また、売れ残った書籍を返品します。
さあ、一月が経ちました。先月の売上を確定させるために締め処理を行います。そして、売上情報を分析して今後の戦略を練り、より売上を上げていくために工夫していくわけです。
余談ですが、この「月締め処理」は日本特有の商習慣だそうです。例えばアメリカは請求ベースなので特に各月で締めるということは行わないそうです。また、海外発のオープンソースのERPパッケージ日本の企業が導入しようとした時、締め処理機能がありませんので、まずこの締め処理機能を追加開発しなければ使えないようです。
すごく大雑把ですが、このような流れで日常の業務を遂行していきます。
講座では、なるべくこの流れに沿って進めていこうと思います。
書店業務アプリケーションの機能
運用上の各フェーズで使用する機能です。
事前準備
- スタッフ登録
- 在庫情報登録
- その他マスタ情報登録
- 書籍、消費税、管理メニュー、取次、返品管理
日次業務
- 販売
- レジ、売上登録
- 仕入れ
- 発注データ生成
- 入庫登録 – 入庫明細
- 返品データ生成
- 在庫検索
- 受払データの確認及び編集
- 売上確認
- 今日の売上、売上明細、各種売上分析
月次業務
- 締め処理
- 棚卸