業務アプリ開発講座

工数

作業量を表す概念で、何かをするのに必要な数という意味で、数の単位には業種によって様々なものがあります。
IT業界での、「何か」はシステムの構築やプログラムソースの製作等で、「数」の単位に一人あたりの時間を使います。

工数を表す単位には、人月(にんげつ)、人日(にんにち)、人時(にんじ)があり、通称として、
3d(さんデー)とか6h(ろくエイチ)という言い方をします。
[d]は[day]の略、[h]は[hour]の略ですね。
上記例で言いますと3dとは工数は3日、6hは工数6時間という意味になります。
ちなみに30分は0.5hといういい方をします。

あるプロジェクトの完成に3人月かかるとすると、工数 = 3人月となり、
そのうち所定の機能を構築するの15日かかるとすると、工数 = 15人日となります。
例えば3人月は一人で作業を行うと3ヶ月かかり、1ヶ月で完了させるとすると3人必要となる
ということです。
実務でこのように単純な計算通りになることはまずありませんが、工数の概念は理解できたと思います。

さて、この工数、プロジェクトを管理する際、あるいはプロジェクトを商売として(当たり前ですが)として見た場合、
二つの側面があります。それは、予定工数(見積工数)と実績工数です。
・予定工数 : 多分これくらいかかるだろう工数。
・実績工数 : 実際にかかった工数。

例えば予定工数20人月のプロジェクトに対し実績工数が24人月かかったとすると、4人月分工数超過で、
工数だけを見れば、そのプロジェクトは4人月分の赤字となり、実績工数が18人月で済めば、
2人月分の黒字になります。ですから、開発効率は、会社の利益に直結するわけです。

ちなみに、工数ではなくお金の利益となると社員一人ひとりの給与額も含め、もう少し複雑な計算になりますので、
工数上は赤字でもお金的には黒字の場合のありますし、またその逆もありえます。
そのあたりのお話は、また後日にしたいと思います。